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第53回ガスタービンセミナー(1月30日,31日 東京大学 武田ホール...

第53回ガスタ-ビンセミナーのお知らせ


「カーボンニュートラル社会に向けたガスタービンの取り組みと最新技術動向」をテーマとして,第53回ガスタービンセミナーを下記の通り開催いたします。学会の会員,非会員を問わず,皆様のご参加をお待ちしております。


1.日時:2025年1月30日(木)10:00~16:50(現地受付開始 09:30)
 1月31日(金)10:00~15:40

2.開催方式:ハイブリッド開催(東京大学 武田先端知ビル 武田ホールおよびZoom)
 〒113-0032 東京都文京区弥生2丁目11-16
 千代田線根津駅1番出口から徒歩5分
 南北線東大前駅1番出口から徒歩10分
 丸の内線,都営大江戸線本郷三丁目駅2番出口から徒歩25分

3.主催:公益社団法人 日本ガスタービン学会

4.協賛依頼先:
 エネルギー・資源学会,可視化情報学会,火力原子力発電技術協会,計測自動制御学会,自動車技術会,
 コージェネレーション・エネルギー高度利用センター,スマートプロセス学会,ターボ機械協会,電気学会,
 日本液体微粒化学会,日本エネルギー学会,日本ガス協会,日本機械学会,日本金属学会,
 日本航空宇宙学会,日本航空技術協会,日本材料学会,日本セラミックス協会,日本鉄鋼協会,
 日本伝熱学会,日本トライボロジー学会,日本内燃機関連合会,日本内燃力発電設備協会,日本燃焼学会,
 日本非破壊検査協会,日本品質管理学会,日本複合材料学会,日本マリンエンジニアリング学会,
 日本溶射学会,日本陸用内燃機関協会,日本流体力学会,腐食防食学会,溶接学会

5.セミナープログラム:

テーマ: 「カーボンニュートラル社会に向けたガスタービンの取り組みと最新技術動向」

◎ 第1日目 --1月30日(木)-- ※講義時間には質疑応答の時間を含む
「セッションⅠ:航空エンジン開発の動向」
 (1)10:00-11:00航空機の脱炭素に向けた研究開発ロードマップ
 ロールス・ロイス ジャパン(株) 神永 晋  氏
 (2)11:10-12:10航空機電動化におけるIHIの取り組み
 (株)IHI 関  直喜 氏

「セッションⅡ:カーボンニュートラル社会に向けた取り組み」
 (3)13:30-14:30カーボンニュートラル社会に向けたHondaにおけるSAF合成技術の取り組み
 (株)本田技術研究所 山本 修身 氏
 (4)14:40-15:40脱炭素社会に向けたCO2分離回収技術開発動向
 東芝エネルギーシステムズ(株) 岩浅 清彦 氏
 (5)15:50-16:50川崎重工におけるCO2分離回収技術の開発
 川崎重工業(株) 西部 祥平 氏

◎ 第2日目 --1月31日(金)--
「セッションⅢ:最新の材料開発」
 (6)10:00-11:00CMCの研究開発の現状と課題・将来に向けた取り組み
 東京理科大学 井上 遼  氏

「セッションⅣ:最新の製造技術開発」
 (7)11:10-12:10岐阜大学航空宇宙生産技術開発センターのご紹介 人材育成と研究開発
 岐阜大学 酒井 昭仁 氏
 (8)13:30-14:30超耐熱合金の3次元積層造形プロセスの欠陥抑制・最適化に向けた詳細数値シミュレーション
 島根大学 新城 淳史 氏
 (9)14:40-15:40産業用GTへの金属AMの適用状況
 三菱重工業(株) 新井 貴  氏

6.セミナー内容:

(1)「航空機の脱炭素に向けた研究開発ロードマップ」
ロールス・ロイス ジャパン(株)   神永 晋  氏
 航空機業界は2050年に二酸化炭素の排出量を実質ゼロにするという目標を合意している。排出量の大部分を占める中・大型の旅客機には当面の間ガスタービンエンジンが必要と考えており,ガスタービンエンジンの環境適合性を高め,実証していくことが現在の課題である。ロールス・ロイスにおいても目標実現に向けた技術開発に取り組んでおり,近年ではUltraFanを含めた高効率化技術の実証試験,量産機種のSAF(Sustainable Aviation Fuel)適合確認,航空用ガスタービンとしては初の100%水素燃焼運転などを実施した。

(2)「航空機電動化におけるIHIの取り組み」
(株)IHI   関  直喜 氏
 2050年の航空輸送脱炭素化を達成するために,航空産業はあらゆる選択肢を追求する必要があり,よりエネルギー効率の高いシステム導入が不可欠である。その手法の一つが航空機の電動化であり,株式会社IHIは,ハイブリッド電動推進と航空機システムの電動化についての研究開発を行っている。本発表では,IHIにおける航空機電動化システムの開発に関するコンセプト,期待される効果,技術的課題,および技術開発の取組みについて述べる。

(3)「カーボンニュートラル社会に向けたHondaにおけるSAF合成技術の取り組み」
(株)本田技術研究所   山本 修身 氏
 カーボンニュートラル達成に向けて,電動化技術の適用が難しいとされる航空領域では液体燃料としてカーボンニュートラル燃料・Sustainable Aviation Fuel (SAF)の活用が必須とされている。Hondaではガスタービンエンジンの技術開発に加え,SAFに対して【ルール化する】【つかう】【つくる】取り組みを進めている。本セミナーでは【つくる】取り組みとして,バイオマスや二酸化炭素を原料としたSAFを合成するプロセス技術や触媒技術の概要を紹介する。

(4)「脱炭素社会に向けたCO2分離回収技術開発動向」
東芝エネルギーシステムズ(株)   岩浅 清彦 氏
 地球温暖化防止に取り組むことは,今や誰もが疑う余地のない世界共通の課題であるが,その解決方法の一つにCCUS(Carbon Capture Utilization, and Storage)がある。弊社は,燃焼排ガスからのCO2を効率よく回収できる化学吸収法に着目し,その吸収液の開発に取り組んでいる。また,この技術を実証するとともに,高効率で省エネルギーなCO2分離回収設備のプロセス設計開発を進めている。本講演ではCCUSの重要性概説に加え,弊社の技術開発動向を解説する。

(5)「川崎重工におけるCO2分離回収技術の開発」
川崎重工業(株)   西部 祥平 氏
 川崎重工では固体吸収材を用いたCO2分離回収技術(KCC : Kawasaki CO2 Capture)の開発に取り組んでおり,60℃程度の低温蒸気でCO2を回収できる特徴がある。この低温蒸気はプラント等で未利用となっている廃熱で生成できるため,省エネルギーなCO2分離回収が可能となる。社内ベンチスケール設備で技術実証を行った後,現在は,関西電力(株)舞鶴発電所での実証試験,米国ワイオミング州での環境影響評価に取り組んでいる。また,空気中からのCO2回収,DACの開発にも取り組んでおり,商用化に向けた取り組みを開始している。本講演では,KCCの特徴とベンチスケール試験,そして,各実証試験について紹介する。

(6)「CMCの研究開発の現状と課題・将来に向けた取り組み」
東京理科大学   井上 遼  氏
 SiC系の非酸化物やAl2O3系の酸化物系のセラミックス系複合材料(CMC)は,合金・金属に比べて軽量で耐熱限界も高く,ジェットエンジンのタービンブレードをはじめとする高温構造部材への応用が期待されている。単体のセラミックスとは異なりミクロな損傷を蓄積する損傷許容型の材料であるCMCの研究開発が始まって以来,数10年が経過し顕在化し始めた課題と今後取り組むべき研究課題について概説する。

(7)「岐阜大学航空宇宙生産技術開発センターのご紹介 人材育成と研究開発」
岐阜大学   酒井 昭仁 氏
 航空宇宙生産技術開発センターは,国内初となる「生産技術」に焦点を当てた教育研究機関として内閣府の交付金および岐阜県補助金の支援を受け,東海国立大学機構の直轄組織として設立された。航空機産業が持つ製造面の諸課題を解決することを目的とし,人材育成および研究開発を事業の柱に活動を行っている。今回は,社会人教育を中心とした人材育成事業(生産技術者教育)と現場実装を目指した研究開発事例について報告する。

(8)「超耐熱合金の3次元積層造形プロセスの欠陥抑制・最適化に向けた詳細数値シミュレーション」
島根大学   新城 淳史 氏
 金属積層造形は,複雑形状部品の製造に有望であり耐熱合金にも使用されつつある。しかし,レーザー等で小さな領域をスイープしながら溶融凝固させるため,融け残り,空孔,クラック等の欠陥が問題になる。また局所的に大きな加熱・冷却率のために微細組織が柱状晶になり機械的特性に影響する。ここでは,溶融・流動・凝固の詳細数値解析によりプロセス条件と欠陥の発生・抑制や微細組織との関係を明らかにし最適化の方策を探る。

(9)「産業用ガスタービンへの金属AMの適用状況」
三菱重工業(株)   新井 貴  氏
 大型ガスタービンでは,AM(Additive Manufacturing)適用による性能向上,開発期間短縮および製造コスト低減を検討している。一方AMプロセスは造形装置に3Dデータをインプットすれば部品が造形・実用化できるものではなく,造形条件,後加工条件の適正化,インプロセスモニタリングによる品質保証等の技術開発に加えて,造形物の特性や制約を踏まえた設計思想が必要である。本報では,ガスタービン部品を対象とした金属AM技術開発について述べる。

7.参加要領:
 1)参加費(税込)◆主催および協賛団体会員2日間33,000円1日のみ25,300円
 ◆会員外2日間44,000円1日のみ33,000円
 ◆学生無料(期間限定)
 ※ガスタービン学会への入会は、こちらのサイトで受け付けております。
  入会金:500円、年会費:学生会員2,500円、正会員8,000円

 2)申込方法こちらのリンクからお申し込みください。【申込締切:2025年1月23日(木)
 また,参加費につきましても2025年1月23日(木)までに以下の方法にてお支払いください。
 支払い期日に間に合わない場合には,事務局までご連絡ください。
 ・郵便振替   00170-9-179578
 ・銀行振込   みずほ銀行 新宿西口支店 (普)1812298
 ・PayPal(クレジットカード決済) ※後日,支払先情報をメールにてお送りします。
 *口座名はいずれも,「シャ)ニホンガスタービンガッカイ」です。

 3)事務局公益社団法人 日本ガスタービン学会
 〒160-0023 東京都新宿区西新宿7-5-13-402
 Tel: 03-3365-0095Fax: 03-3365-0387
 URL: https://www.gtsj.or.jpE-mail: gtsj-office@gtsj.or.jp